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サンクスギビングデー(感謝祭)

サンクスギビングデーは、先住民と神に感謝を捧げるアメリカやカナダの伝統行事、祝祭日です。

感謝祭とも呼ばれており、家族や親戚が集まりロースト・ターキー等の御馳走を食べて過ごします。

なおサンクスギビングの翌日は、ブラックフライデーの大セールです。

サンクスギビングデーとは?

サンクスギビングデー(Thanksgiving Day)は、日本語では「感謝祭」と訳されているアメリカやカナダの祝日です。

この祝日、移民に始まるアメリカの建国以前からの歴史が深く関わって成り立っていることもあって、行事としてはほとんど日本では広まっていません。そもそも、この祝祭自体を知らない方も多いかもしれませんね。

筆者が、この行事の由来や実際の過ごし方などを初めて知ったのは、アメリカに留学をしていた時でした。

それまで、日本語の「感謝祭」という名前は聞いたことがありました。この時期に七面鳥を食べる事もぼんやりと知っていました(実はクリスマスと混同しつつ)。

でも、どんな由来やいわれで何をするのか、当日までさっぱり分かりませんでした。

ただ、ホストファミリーみんなが浮き足立っているのは感じられました。この祝祭のために、わざわざ長距離ドライブで親戚の家まで出かけると聞いて、私もどことなくワクワクしてその日を待っていました。

収穫に感謝する伝統行事です

サンクスギビングデーとは、農作物の収穫に対する「感謝」から始まった伝統的なお祭り。

収穫祭を源流とする北米地域の大切な行事です

その歴史は400年ほどで、発祥はアメリカ開拓時代に遡ります。

1620年、イギリスから思想の自由を求めた清教徒達が新天地を求めて、大西洋を渡ってアメリカ大陸へやってきます。

しかし、その年の冬は非常に厳しく、移民の人たちのおよそ半分が亡くなってしまったと伝えられています。

そんな「移民」の清教徒を助けたのが、アメリカの先住民、ネイティブアメリカンの人たちでした。

ネイティブアメリカンの人たちから食べ物を分けてもらい、また、作物の育て方を学び、残りの半分の清教徒たちはかろうじて生き延びたのです。

そして翌年の1621年の秋、初めて相応の収穫を得た清教徒達は、お世話になったネイティブアメリカンを招いてお祝いをしました。

これが、今に続くサンクスギビングデーの始まりとされています。

いつするの?

サンクスギビングデーは、毎年同じ日には行われません。でも、曜日は同じです。

  • アメリカ:11月の第4木曜日
  • カナダ:11月の第2月曜日

無事に農作物の収穫を終えられた事に「感謝」する祝祭であり、実際の収穫時期と連動している訳ですが、その時期が暦の関係で年ごとに若干異なるため、日にちも違ってきます。

毎年、カレンダーで確認しないと・・・ですね。

ところで、サンクスギビングデーそのものは1日限りなのですが、アメリカでは4日間、そしてカナダでは3日間の連休となります。

大型連休ですね。お休みが続くということは、北米の人たちにとっては、それだけ大切な祝祭期間という事ですよね。

なお、この翌日はお楽しみ。「大特価セール」のブラックフライデーで全米が湧きます。ほんと凄い過熱ぶりみたいです。

何をするの?

「先住民や収穫への感謝」を起源とするサンクスギビングデーは、冒頭より何度か申し上げている通リ、現代においても「感謝」を表す祝祭の日となっています。

とはいえ、現代では宗教的(あるいは起源的な)な意味合いは薄れているようです。

また、大規模な多くの人が盛り上がるイベントが開催されるというのではなくて、実際は家族や親戚が集まり、食事をしてゆっくり過ごす日となっています。

「家族団らん・一族団らんの日」なのです。

筆者のホームステイ先のホストファミリーも、車で5時間かけて遠方の親戚の家へ泊まりに行きました。私も一緒に連れて行ってもらったのですが、いとこ達などの親族も集まっていて、とても賑やかな雰囲気は、まるで日本のお盆かお正月のようでした。

七面鳥ほかの定番料理

家族のだんらんを彩り盛り上げる御馳走とは。サンクスギビングデーには、外せない料理があります。

七面鳥の丸焼きです。

日本では、滅多に食卓に上がる事が無い、なじみが薄い鳥ですが、「Turkey Pardon」と言って、アメリカ大統領が七面鳥に恩赦を与える行事(つまり丸焼きの回避!)のニュース映像をご覧になった事がある方も少なくないのでは。

また、付け合わせのコーン・ブレッドやデザートのパンプキン・パイも定番です。

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七面鳥の丸焼き

七面鳥の丸焼きは、英語ではロースト・ターキー(roast turkey)といい、この日は別名「ターキーデー(Turkey Day)」とも呼ばれています。

ロースト・ターキーの調理のポイントとしては、1羽丸ごと使うのが定番ですが単に焼いて食べるのではなくて、中に詰め物をします。

ロースト・ターキー

中身については各家庭によって様々なレシピがありますが、筆者のホストファミリーの家ではローズマリーなどのハーブがふんだんに使われたものでした。また最近では、リンゴなど果物を入れるレシピもアメリカの家庭で人気のようです。

焼き上がった七面鳥は、詰め物と一緒に食べても良いですが、七面鳥用に特別に作られたソースもあります。クランベリーソースです。甘酸っぱい味が、七面鳥とよく合っていて食欲をそそります。お肉の味は、案外とあっさりとしていて食べやすいです。

でも現状においては日本では手に入れにくいと思うので、仮に日本で感謝祭にインスパイアされた食事会をするのなら、クリスマス行事みたく普通のチキンで代用する方が多いような気がします。

また1羽丸ごとを調理できるようなサイズのオーブンやレンジが無い家庭が大多数だと思うので、調理済みの商品が数多く出回る事になるかもしれません。

コーン・ブレッド、パンプキン・パイ

感謝祭の食卓に並ぶ料理としては、コーン・ブレッドとパンプキン・パイも定番の料理です。

コーン・ブレッドは、アメリカでは定番のパンで、付け合わせとして出てきます。ネイティブインディアンが教えた作物のひとつに、トウモロコシがあることから感謝祭でも食されるようになりました。

コーン・ブレッド

パンプキン・パイもまた、家族が集う食事のデザートには必ず出てきます。シナモンなどのスパイスがしっかり効いていて、留学中は「これぞアメリカの味!」と感じたものです。あっさりした甘さで、今も私の大好きなアメリカン・デザートのひとつです。

パンプキン・パイ

ブラックフライデーという大バーゲンセール

サンクスギビングデーの翌日は金曜日となりますが、この日は、全米あげての大バーゲンセールが実施されます。

どんな店舗でも赤字で低迷していたお店でも、売り上げ激増で黒字になってしまうという事から、この日は、ブラックフライデー(Black Friday)と呼ばれているんです。

SALEイラスト

「赤字・黒字」という表現は、欧米にもあるんですね。

日本でいうと「在庫一掃セール」や夏冬の「クリアランスセール」くらいの勢いでしょうか、一般店舗もアウトレット系もとにかくOFF率が凄まじいお買い得バーゲンで、ブランド品なども求めやすい価格に値下がりするようです。

近年では、日本からも買い物に出かける人が増えているようですね。アメリカ方面への旅行を計画されている方でショッピングを楽しみたい方は、感謝祭の頃が狙い目かもしれません。ブラックフライデーを体験してみてはいかがでしょう。セールはハワイやグアムあたりでも行われているようです。

サンクスギビングデーが日本でメジャー化するカギは、ブラックフライデーにあるのではないか・・・と私はにらんでいます。企業にとっては大きなビジネスチャンスになり得るので。

エピソード(家族に思いをはせて感謝する日)

 

ももさん(女性/30代/神奈川県)から頂いた、感謝祭に関するエピソードをご紹介します。

独身時代に英会話学校で働いていました。個人経営の小さな学校でしたが、社長をはじめ講師は全員が外国人で、アメリカ人の比率が高かったです。

そのため、メーデーやハロウィンなどのイベントも積極的に取り入れていて、感謝祭もその学校で働いているときに知りました。

アメリカでは感謝祭には家族が集まり、一緒に食事を取るのが一般的で、次の金曜日には家族で買い物に行くことが多いそうです。

講師の方たちは、みんな一人で日本に出てきていたので、毎年誰かの家に集まって「持ち寄りパーティー」をしました。

パーティーではそれぞれの家族の話題になることが多く、私も離れて暮らす両親を恋しく思ったりしました。

アメリカには、こんなふうに家族で集まるチャンスが年に何回もあるのがいいなと思います。

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By Happie (Updated )

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