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帯祝いのしきたり

帯祝いは、妊娠5ヶ月目の戌の日に安産祈願を行う古来よりのしきたりです。

帯祝いには岩田帯を巻くのが伝統的であり、神社へお参りし祈祷を受ける方もいます。

帯祝いとは

帯祝いのしきたりは、その起源や由来ははっきりしないものの、
一説によると既に平安時代の初期には、その原型となるような儀式が行われていたそうです。

先祖代々脈々と受け継がれてきた、一千数百年にも及ぶ歴史と伝統がある行事。日本オリジナルの風習ではないでしょうか。

「着帯の祝い」とも言われるこの儀式・しきたりの目的は、安産祈願です。

ソファに座る妊婦

胎児の健やかな成長を祈り、母子ともに健康に出産を終える事を願う儀式です。

むかしは、医療技術が高くはなく、住環境や食環境についても整っていなかったので、妊娠・出産は、今よりもずっと危険を伴うものでした。

さぞかし大変だったことでしょう。

なおこの儀式には、妊婦さんに諸々の日常生活上の注意を促す、といった意味も込められていたようです。

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戌の日に行うのが、しきたりです

帯祝いは、その地域によって行われる時期やしきたりが異なるケースがあり、
たとえば、6ヶ月目や9ヶ月目に行う慣習の地域もあるそうです。

なお、広く一般的には、妊娠5ヶ月目の「戌の日」に行います。

戌(犬)とは、十二支のひとつで、11番目の干支に当たります。

12日に1度、「戌の日」がやってきます。

従いまして、1ヶ月あたり、最大で3回「戌の日」があります。

なぜ5ヶ月目の戌の日に行うのでしょう?

代表的な理由は次の2点です。

  • 妊娠5ヶ月目頃になると、母子ともに安定期に入るから、まずは一安心なので。
  • 犬(戌)は、安産・子沢山な動物であり、ひいては出産・安産のシンボルとして考えられていました。
ネイビーブルーのを着た妊婦

ご参考: 2019年 戌の日

日(曜日)六曜
1月 1(火)赤口/13(日)先勝/25(金)先勝
2月 6(水)友引/18(月)友引
3月 2(土)友引/14(木)先負/26(火)先負
4月 7(日)大安/19(金)大安
5月 1(水)大安/13(月)赤口/25(土)赤口
6月 6(木)友引/18(火)友引/30(日)友引
7月 12(金)先負/24(水)先負
8月 5(月)大安/17(土)大安/29(木)大安
9月 10(火)先勝/22(日)先勝
10月 4(金)友引/16(水)友引/28(月)仏滅
11月 9(土)仏滅/21(木)仏滅
12月 3(火)大安/15(日)大安/27(金)先勝

妊婦さんの体調を第一に考えて行うべきでしょう

現代においては、必ずしも、しきたり通りに戌の日に行う事は無いと考えます。

夫婦や家族の都合、そして何よりも、妊婦さんの体調の安定した頃を選んで帯祝いを行えば良いでしょう。

妊婦さんは、実家のお母さん、または、かかりつけの病院・産婦人科の看護師や助産婦さん等に、
岩田帯の巻き方を教わります。ダンナさまや、そのお母さん(お姑さん)に手伝ってもらう事もあるようです。

なお、伝統的な帯祝いとしては、自宅の座敷において、仲人さんや「子宝に恵まれた夫婦」を招き、
「子宝に恵まれた夫婦」を帯役(岩田帯を運び妊婦に装着する役)にして行う儀式のしきたりもあるようです。

神社への参拝

帯祝いには、神社に参拝するしきたりがあります。妊婦さん夫婦、その両家の家族などで参ります。

神主さんから正式な祈祷(安産祈願)を受ける場合は、祈祷料(初穂料)を納めます。
初穂料は、3,000円、5,000円など、神社によって異なります。

事前予約ではなく、当日受付の場合が多いようです。
なお、戌の日のみに、安産祈願を行う神社もあります。

神社の画像

祈祷の儀式で行われる内容の例

代表的な内容・所要時間は?

  • お祓い、祝詞、参拝
  • 授与品(お守り、御神札、狛犬など)の贈呈。
  • 所要時間は、だいたい10~20分間が目安でしょう。

真新しい岩田帯(さらし帯)を持参すると一緒にお祓いしてもらえます。帯は、お祓い後に装着します。

岩田帯を用意している神社もあります。

お守りや御神札は、無事に出産を済ませた後、初宮参りの際に神社へ返納するのがしきたりです。

神社へのお参りを済ませた後は、適当な料理店で会食をするか、
自宅において祝い膳を頂き、なごやかに帯祝いを行います。

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感動的な一日に!

帯祝いは、現代でもわりと多くのご夫婦が行っておられるようです。 お腹に新しい命が宿り、そして一家に新しい生命、赤ちゃんが誕生するということは、たいへん幸せなことです。

しきたりや形式にあまりだわらずに、家族で神社で安産祈願し、楽しくお祝いをすると良いのではないでしょうか。

ご家族にとって、とりわけ妊婦さんにとって、良い思い出に、感動的な一日になればいいですね。

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By Happie (Updated )

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